2025年問題とオーラルフレイル

 

歯科医師の水谷です。突然ですがみなさん「2025年問題」いう言葉はご存知ですか?内容はわからなくても聞いたことある人は多いかと思います。テレビでも最近話題になっており、時々特集で取り上げられる話題です。

細かくは調べてもらえれば良いかと思いますが、団塊の世代が後期高齢者になることで日本の高齢化がより進むというものです。我々若い世代が高齢者を支援する負担が増えることが予想されます。

では「オーラルフレイル」という言葉はご存知ですか?「Frailty(虚弱、老衰)」などの意味で使われている「フレイル」という言葉に「Oral(口腔)」を付け足したもので、歯科界で話題になっている「口腔内の衰え」という言葉です。この口腔内の衰えが進むことで食事が困難になり、口腔内の臭いが気になるや見た目が嫌になり人と会うことを遠慮するようになり、人と喋ることも億劫になり社会的にも孤立するというものです。食事が美味しくなくなり、人と会うのも嫌になりそんな人生を歩んでしまうと元気がなくなり、生きる活力がなくなり最終的には老衰が進み、寝たきりになってしまうという風になる可能性が高いです。

逆に口腔内の衰えが起こらず、毎日美味しくご飯を食べ、積極的に人と会い、おしゃべりを楽しんでいる人は健康的な毎日が送れていることでしょう。それほど口の中を健康的に保つということは健康的な生活を送るということに直結しています。

若い世代の人は歯医者にクリーニングに行って「歯科検診」を受けるが当たり前になっている人が多いですが、高齢者の方々にとってはまだまだ「歯医者は痛くなった、困った時に行くもの」という考えの人がまだまだ多いようです。高齢者の患者さんでボロボロの口の中のひとはまだまだ多く、また「持病がある」「通院手段がない」など問題が多くその後治療が困難な場合が多いのが現状です。2025年にもなるとこのような人がもっと増えてくると思います。そのため早めに受診し、しっかりとした治療を行い健康的な口の中を保つことがとても大事です。歩くことすら困難になるくらい老衰し、口の中もボロボロな状態ですと臭いの原因にもなるし健康的な生活を送れるとはとても思えません。

自分の父母、祖父母が明るく元気に生活しているのと、寝たきりの状態で介護が必要な状態とでは周りにいる人の幸せレベルに違いが出てくると思います。

日本はこれから高齢社会になっていくのは目に見えていますが、身近な家族に「歯科検診」をすすめて健康的なお口で元気な老後を送れるようにしてみませんか?

 

歯科医師  水谷 篤史