日頃の予防

こんにちは、歯科医師の水谷です。

今年から松阪市のほうに住み始めました。それまでは実家のある奈良の山地から通勤していたので、夏はそこまで暑くなかったですが、こちらはとても暑いです。夏バテしないように注意しないといけませんが、この時期なかなかそうはいかないのです。

 

歯科医師に限った話なのかもしれませんが6、7月と10、11月は学会シーズンになりますので1年の中でも忙しい時期になります。自分は6月に「日本歯周病学会」「日本口腔外科学会近畿地方会」に参加いたしました。7月は広島で開催される「日本臨床歯周病学会」に林歯科でも歯科医師5人で参加するつもりでした。しかし未曽有の災害となり、とてもたどり着けそうもなかったため断念いたしました。その後の被害状況を聞くと本当に胸が痛みます。今回の豪雨災害で被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

 

さて、東日本大震災の時も話題となりましたが被災時の口腔ケアはとても重要なことです。口腔環境が悪化することで全身状態の悪化につながることもあります。特に高齢者では誤嚥性肺炎になるリスクが高まります。ご高齢の方は唾液の分泌が少なく汚れがたまりやすい状態であり、日常から口腔内環境が良くないような方ならそのリスクは格段にあがると予想されます。今後被災地でこれ以上被害が大きくならないことを願うのみです。

また、高齢者では入れ歯がないと食べられない、話ができないなどの問題が起こります。きっちりとした入れ歯があったとしてもそれが手元になければ何の意味もありません。これからは防災グッズに予備の入れ歯も必要なのかもしれません(予備の入れ歯作成は現在のところ保険制度上は認められていないと認識しており、どのように作成すればよいのかは分かりませんが)。

 

ただ、日頃からきちんとケアをしていればそのような状況になっても口腔内が急激に悪化することはなく、身体を蝕むようなことはないかと思います。日々の口腔ケアを怠らず、健康的な身体をキープしていることも防災グッズをそろえておくのと同様で必要なのかもしれません。

 

もし被災してしまったら、そのような時にどのような口腔ケアをすべきなのでしょうか。理想は「歯ブラシで磨く」ですがなかなかそのような時に手元にはないものです。綺麗なハンカチや口の中を磨く用のウェットティッシュなどもあり、そのようなものを準備しておくのも良いでしょう。液体歯磨き粉も役にたつようで、未開封の小さいものを防災グッズに入れておくと良いと思われます。唾液には「自浄性」といって口の中をきれいにする作用があり、唾液腺のマッサージなどをして唾液分泌を促すのも大事なことだと思います。

 

「備えあれば憂いなし」という言葉通り、防災グッズに歯ブラシなどをいざという時のために入れておくことも大事です。それと同じくらい普段から「健康的なお口を備えている」ということも同じくらい大切だと思います。

 

災害はいつ自分の身に降りかかるかわからないものです。いざという時にお口の中のトラブルで悩まないよう、少し健康的な口腔内を保つ意識をしてみませんか。

歯科医師 水谷 篤史