PERIO

患者様に寄り添った
歯周病治療

歯周病について

歯を失う原因の第一位は
歯周病です

歯周病とは歯を支えている骨や歯ぐきが悪くなる病気で、むし歯と並んで歯科の二大疾患と言われています。
いわゆる歯槽膿漏とは歯周病のことで、この病気は広く一般に蔓延しており、成人のおよそ8割が何らかの歯周病にかかっているというデータもあります。
当院は歯周病治療に力を入れています。歯周病専門医・指導医も在籍しております。また、歯科衛生士も15名在籍しているので、毎日多くの歯周病患者様の治療を行っています。
津市・松坂市をはじめとした三重県内各地や、愛知県・岐阜県・滋賀県・奈良県・和歌山県などからも歯周病の患者様が来院されています。
また、他の歯科医院からの紹介患者様も多いです。
歯周病でお悩みの方は、まずはご相談ください。

歯周病の原因

歯周病は知らない間に進行する恐ろしい病気です

歯周病は複数の原因(細菌・免疫反応・炎症反応など)が重なって起こると考えられています。しかし、最大の原因は歯と歯ぐきの境目に生息している細菌による感染です。

歯周病の進行

  • ①健康な状態

    健康な状態であれば、歯と歯ぐき(歯肉)の間にすき間は存在しません。

  • ②歯肉炎

    歯ぐきが赤くなったり、腫れたりするのが特徴です。しかし、痛みがないのでほとんどの方が症状に気づきません。この段階でセルフケアや歯科医院でのメインテナンスを続ければ、歯周病の進行を食い止められます。

  • ③軽度の歯周炎

    歯と歯ぐきの間に「歯周ポケット」と呼ばれる深い溝が形成されるのが特徴です。その溝に細菌が繁殖すると、徐々に歯槽骨の吸収(破壊)が始まります。歯を磨くと出血することがあります。歯科医院で歯垢や歯石を丁寧に取り除き、適切なブラッシングを行うようにしましょう。

  • ④中度の歯周炎

    軽度から中度の歯周炎においては、歯と歯ぐきの境目にある歯周ポケットが深くなるのが特徴です。歯周ポケット内には歯垢や歯石が大量に付着していて、炎症が強くなります。歯槽骨が溶けたり、歯根膜が破壊されたりすることで歯がグラつくことがあります。

  • ⑤重度の歯周炎

    歯槽骨の吸収が進んでいることから、歯のグラつきが強くなり、食事も満足に取れなくなっている状態です。ほかにも口臭が強くなる、出血や膿が多いなどの症状が見られます。放っておくと確実に歯が抜け落ちるため、歯周外科治療などで早急に対応しなければいけません。

自覚症状(気付いた時には手遅れになっているかもしれません)

残念なことに、歯周病は重度にならないとほとんど自覚症状がありません。
ただ唯一、歯を磨いた時に歯ぐきから血が出るというのがあります。
健康な歯ぐきからは出血は起こりません。歯を磨いて血が出る時は放っておかず速やかに歯医者さんの診断を受けてください。

思い当たる項目がある方は要注意!歯周病チェック

  • 朝起きると口の中がネバネバしている

  • 硬いものを噛むと痛くて噛みにくい

  • 歯を磨いた時に歯ぐきから血が出る

  • 歯と歯の間に食べ物などが詰まりやすい

  • 口臭が気になる、またはひどくなった

  • 歯がグラグラする、浮いているような気がする

  • 以前に比べて歯ぐきが下がったように見える

  • 歯ぐきが赤く腫れたり、膿が出る

一つでも当てはまる方は、ぜひ一度歯科医院へお越しください!
当院の院長は、日本臨床歯周病学会の指導医に認定されているなど多数資格を持っております。

日本歯周病学会の専門医・指導医

HISASHI HAYASHI

当院では、日本歯周病学会・日本臨床歯周病学会の指導医をもつ院長が、確かな技術と経験を活かした納得の歯周病治療をご提供いたします。
患者様のお話にしっかり耳を傾け、患者様が納得されるまできちんと説明いたします。
また、両学会の研修施設施設でもあるため、専門医の育成も行っています。

院長紹介

全身の病気と密接な関係

お口の病気は
心身の健康にも悪影響

歯周病はいったんかかると、自然に治癒することはあり得なく、専門家の治療が必要となります。重度の歯周病になると、歯がぐらぐらしたり、歯ぐきがぷっくり腫れる急性発作を起こすようになります。それ以前の軽度な状態では、自覚症状がほとんどないことがこの病気の特徴であり、痛くなるむし歯と違って一般的な関心が薄い原因と思われています。
また、米国の最新の疫学調査の結果によると、歯周病に感染している人は健康な人と比較して、心筋梗塞や脳梗塞を起こしたり、未熟児の出産をする確率が高いことがわかっています。

  • 糖尿病

    歯周病と糖尿病はどちらも「生活習慣病」です。糖尿病を抱える方は歯肉炎や歯周炎に感染していることが多い傾向にあります。また、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという調査報告もあることから、歯周病と糖尿病の関係は特に密接だということがわかります。
    そして、糖尿病の治療で歯周病が、歯周病の治療で糖尿病が改善されるという相互作用を及ぼす関係です。

  • 動脈硬化・心臓疾患

    歯周病の放置は命にも関わる、と言うと驚く方もいますが、決して大げさな話ではありません。歯周病菌が血流に乗って血管へ入る際の刺激により動脈硬化を引き起こす物質が出ることから、歯周病菌などの細菌感染が、動脈硬化の一つの要因として考えられています。
    また、それによって血管内にできた沈着物が血液の通り道を細くすることで心臓疾患を引き起こすとも言われています。

  • 早産・低体重出産

    妊婦様が歯周病になっている場合、血中に入りこんだ歯周病菌が胎盤を通して胎児に直接感染することがあり、早産や低体重児を引き起こすリスクが高くなるという調査報告があります。
    その危険率はアルコールやタバコ、高齢出産などよりもはるかに高く、およそ7倍という危険数値です。安全な出産と赤ちゃんの健康のためにも、歯周病予防や治療を事前に取り組むことが大切です。

よくある質問

Q

歯周病の対策はどうしたらよいのでしょうか?

A

歯周病の発症と進行には、細菌の塊であるプラーク(歯垢)の存在が関係します。歯周病菌の増殖を防ぐには、正しい歯磨きでプラークを効果的に取り除く必要があります。当院ではブラッシング指導を通じて、正しい歯磨きの方法を患者様にアドバイスしております。

Q

歯周病が進行するとどうなるの?

A

歯周病の進行により歯ぐきに炎症が生じ、歯ぐきが腫れたり歯磨きで出血したりします。さらに悪化すると、歯を支える歯槽骨が溶けて破壊されてしまい、歯がグラグラと動き始めると、最終的に抜歯が必要です。

Q

歯石はどのくらいでとればいいの?

A

プラークは唾液中のカルシウム成分などと結びつき、石灰化して歯石になります。歯石は石のように固く歯に付着し、指や歯ブラシでは落ちません、歯科医院で3か月~6か月おきの定期的なメインテナンスを行い、歯科専用の治療器具で歯に付着した歯石を隅々まで取り除きます。

歯周病治療の流れ

  1. Step01問診・検査

    問診にて症状をお伺いし、レントゲン写真・口腔内写真でお口の状態を確認します。
    また、歯周ポケット検査・プラーク付着検査を行います。
  2. Step02診断

    検査・診断を行い、治療計画を作成します。

  3. Step03歯周基本治療

    当院では、歯科衛生士が検査・診断を行い、治療計画を作成します。
    ※患者様のお口の状態によっては、歯科医師が検査・診断を行う場合もございます。

    • プラークコントロール

      プラークコントロールとは、ご自宅での歯磨きや歯科医院での定期的なメインテナンスにより、むし歯や歯周病の原因となるプラークを減らす取り組みです。

    • スケーリング

      スケーリングとは、歯科専用の治療器具であるスケーラーを使用し、プラークや歯石を取り除く処置です。スケーラーは手用および超音波の2つのタイプに分けられます。

    • ルートプレーニング(SRP)

      歯根に付着したプラークや歯石、汚染されたセメント質などを取り除き、表面を磨き上げて硬く滑らかな状態をつくります。細菌による影響を抑え、炎症の鎮静や歯周ポケットの改善などが期待できます。

    • 習慣の見直し

      歯ぎしり・食いしばり・頬づえ・うつぶせ寝など、歯・歯ぐき・顎の骨に負担をかけている悪い癖は一緒に見直しましょう。放置すると、歯並びや咬み合わせに悪影響を及ぼし、歯周病や顎関節症のリスクが高まります。

    • 抜歯

      歯周病が重症化し、歯を残すこと自体が難しい場合は抜歯を検討します。できるだけ抜歯を避けた治療方針を掲げておりますが、症例によっては抜歯が必要になる場合もあることをご理解ください。

    • 咬合調整

      歯を失った状態を放置すると、空いたスペースを埋めようと両隣の歯が傾き、かみ合わせのバランスが崩れてしまいます。当院では歯周病治療と並行してかみ合わせを確認します。その際、必要に応じてかみ合わせを整える咬合調整を行います。

    • う蝕治療

      歯周病以外にむし歯が疑われる場合は、治療により進行を防ぎます。プロの目線から口腔内全体をチェックし、むし歯や歯周病のない健康な状態を一緒に目指します。

  4. Step04再評価検査

    歯周基本治療が終了したタイミングで、もう一度歯周病検査を行います。
    前回の検査結果と比較して、治療の効果を判定します。

    ※検査後必要のない治療は省略いたします。

  5. Step05治療計画の修正

    治療の効果を確認したら、今後の治療計画の修正を行います。
    治療の効果が十分に出ている場合は、メインテナンスに移行します。

    予防歯科
  6. Step06歯周基本治療・歯周組織再生療法

    お口の状態に合わせて、歯周基本治療・歯周組織再生療法を行います。

    症例集

    歯周組織再生療法

    歯周組織再生療法とは、歯周病により失われた歯周組織(歯肉・セメント質・歯根膜・歯槽骨)などを、特殊な薬剤や治療で再生を目指す治療方法です。
    歯周基本治療でも改善が見込めない場合、歯周組織再生療法を検討しますが、病変が再生療法の適応症であるかどうかの判断が重要です。治療では歯ぐきの一部を切開し、歯ぐきの下に潜むプラークや歯石を目で確認できる状態にします。それらを取り除いた上で、再生材料となるお薬を塗布・縫合します。治療時間は最大2時間程度。それから約2週間後を目安に抜糸します。毎月1回~2回程度のペースでご来院いただき、経過観察を6か月程度継続してから、歯周組織を再検査・再評価します。
    歯周組織再生療法は材料や技術の進歩により、高い成功率が期待できますが、病変が残っていたり、患者様のセルフケアが不十分だったりする場合、追加的な治療が必要になるときもあります。

  7. Step07再評価検査

    歯周外科治療を行った後の改善状態を確かめます。
    検査結果をもとに治療計画を修正したり、口腔機能回復治療行うか、メインテナンスに移行するかなどを判断します。

  8. Step08口腔機能回復治療

    検査によって症状が改善されていた場合、噛む力・食べる力を向上させるために、咬合治療、修復・補綴治療、矯正治療、インプラント治療などを行います。

  9. Step09再評価検査

    口腔機能回復治療を行った後の改善状態を確かめます。
    検査結果をもとに治療計画を修正したり、メインテナンスに移行するかなどを判断します。

  10. Step10治療メインテナンス

    治療後は毎日のセルフケア、歯科医院での定期的なメインテナンスにより、健康なお口の維持を目指しましょう。歯周病は再発するリスクがあり、予防には適切なプラークコントロールが欠かせません。メインテナンスでは、プラークや歯石を取り除くクリーニングはもちろん、ブラッシング指導を通じて正しい歯磨きの方法をアドバイスしております。

    予防歯科
  11. Step11病状安定SPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)

    治療により安定した後も油断はできません。SPTの目的は継続的なケアによる歯周病の予防です。歯周病は自覚症状が少なく、発症や進行をさせない手段としてSPTが効果的です。