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魚中心の食生活は、歯周病によい?

こんにちは、三重県松阪市の歯医者、 林歯科医院 歯科医師の濵田真智です。

旅行好きの私としては、早く色々出かけたいという気持ちをもちながら過ごしています…。

三重県にはおいしい食べ物がたくさんあります。ここらへんでは何がお勧め?と聞かれたら、海、山、平地があるからおいしいものが揃っていると答えてしまいます。         

 

そこで今回は魚の成分に焦点を当ててみます。

歯肉炎は、炎症が歯肉組織のみに起こっているものをいい、歯周炎は、炎症が歯肉を越えて広がり歯根膜や歯槽骨まで破壊が進んだものをいいます。

歯周疾患の原因によって、歯肉が赤くなったり、腫れたりするなどの炎症が起きます。

炎症とは、生体組織に何らかの有害な刺激を起こす物質が作用したときに生体が示す局所の反応で、生体防御反応の一過程です。

炎症は、私達の体の細胞膜に埋まっているアラキドン酸が遊離して、最終的にプロスタグランジンやロイコトリエンといった生理活性物質を生み出して起きます。

抗炎症薬(例えばロキソプロフェン、イブプロフェン)は、この化学反応にストップをかけて炎症を抑えます。

 

ヒトの細胞膜に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)というω3脂肪酸は、代謝されると、炎症を消す作用のあるリゾルビンやプロテクチンが作られます。

このEPAやDHAは魚によく含まれる脂肪酸で、サプリメントとして販売されています。

通常、歯周治療は、歯周病菌を減らして炎症を抑えます。

しかし、ウサギを使用した実験で、P.gingivalisを感染させて歯周病を誘発させてリゾルビンを与えたグループでは、ポケットから歯周病菌が減少していたことから、炎症を抑えることにより歯周病菌が減ることを認めました。

また、2010年にはアメリカ栄養学会が、ω3脂肪酸の摂取量の多いほど歯周病の罹患率が抑えられていると発表しています。

毎食後の適切な歯磨き(術者が歯肉縁下にこびりついている歯石や細菌を除去する歯肉縁下のプラークコントロールのみだけを行うよりも、患者さんによるブラッシングや術者によるPMTCを行う歯肉縁上のプラークコントロールも加えたほうが、歯肉縁下のプラークコントロール効果は長持ちします。歯肉縁上にプラークが残っていると、歯肉に炎症が起きて腫れ、歯周ポケットが深くなり、嫌気性菌が元気になり、歯周病菌の好むタンパク質が増え、間接的に歯肉縁下の細菌を支援します。ですから、ご自身でのブラッシングはとても大切です)、魚をしっかり取り入れた食事とで、歯周病菌を減らし、歯肉の炎症を起こさないようにして、自分の歯で噛める楽しい食事の時間をつくっていきましょう。

EPAやDHAが豊富な魚には、あじ、いわし、さけ、さば、さんまなどがあります。カロリーに注意して食べすぎには注意しましょう。

松阪市の林歯科医院では、歯周病の治療に積極的に取り組んでいます。

院長は日本歯周病学会の専門医・指導医で、林歯科医院は日本歯周病学会の研修施設に指定されています。

歯科医師の多くも日本歯周病学会の会員です。

また歯科衛生士も15名在籍していて毎日多くの歯周病の患者様の治療を行っています。

歯周病でお悩みの方は一度ご相談ください。