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歯の豆知識
筋筋膜痛について
花粉症等で、鼻が詰まって眠れない時があります。歯を守るためにナイトガードもしますが、よくくいしばっているのを自覚しています。
そこで、今回はくいしばりに関連して、筋筋膜痛についてお話したいと思います。
筋筋膜痛は、筋中に形成されたTPが活性化して生じる痛みです。
筋筋膜痛は慢性の筋障害に分類され、TPとその関連痛を特徴とします。
整形外科的・血清学的な異常所見は認められません。
TP(トリガーポイント)とは、慢性的な筋疲労が持続したときに筋中に形成される「しこり」で、コリが生じた筋中にある、索状硬結の中に存在するとされています。日本人の感覚ではツボに近いものです。
TPには、活動性と潜在性の2種類がありますが、活動性TPは自発痛や指圧による痛みはもちろん、自発性の持続的な関連痛を生じさせます。
くいしばりや歯ぎしりなどで咀嚼筋が慢性的に疲労して、筋中にTPが形成されると、TPが存在する部分と、そこから離れた部位(歯や顎関節など)に痛みが生じるようになります。
TPから離れた部位に痛みがでることを関連痛とよばれており、神経の枝が合流するために疼痛部位の認識に混乱が生じ、筋とは別の部位の痛みと誤認すると考えられています。
TPは治療しないと消失しないと考えられています。その症状の原因となっているTPを正確に検出し、不活性化することが必要です。
かみしめや歯ぎしりを自覚して、歯に痛みの原因がなければ、この疾患を疑ってみてもよいかもしれません。まずは、歯に問題がないかの診断が必要になりますので、思い当たる方は、まずは歯科医院を訪ねてみてくださいね。
歯科医師 濵田