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【歯科医師が教える】顎の発達と呼吸の関係性

皆さま、こんにちは。松阪市の歯医者林歯科医院の勤務医の澤崎です。

顎の発達と呼吸の関わり

今回は顎の発達と呼吸の深い関わりについて話をしたいと思います。人が生きていくためには必要なものがいくつかありますが、その中の一つに呼吸をして酸素を取り込むことがあります。24時間絶えず呼吸は自然と行われます。基本的には鼻で呼吸を行いますが、口で呼吸をすることもできます。しかしながら、口呼吸はデメリットが多くあり、鼻で呼吸をするほうが良いのです。

口呼吸のデメリット

口呼吸のデメリットはドライマウス、むし歯・歯周病の悪化、口臭、歯並びの変化、顎の成長の変化、のどや気管支の粘膜の慢性炎症や風邪をひきやすくさせるなど多岐に渡ります。ドライマウスでは舌が乾燥してピリピリと痛みが出てきてしまいます。唾液は1日に約1.5L 分泌されるので口呼吸だと体が乾燥してダメージを受けやすい状態になるのです。喉にある扁桃組織が乾燥すると外敵から体を守る機能が低下してしまいます。それを防ぐためには鼻呼吸が重要になってきます。鼻にはフィルターや加湿器の機能が備わっているので体の乾燥や外気に含まれるウイルスなども防いでくれるのです。鼻詰まりがある人は鼻うがいをお勧めいたします。

舌の正しい位置

少し話が変わりますが、皆さんは口の中で舌がどこの位置にあるのが正しいかご存じでしょうか? 舌の正しい位置は下前歯の裏でしょうか?それとも上あごについているでしょうか?

正解は舌が口を閉じている時は上あごに当たっていることが正しい位置とされています。舌が上あごについてない場合は『低位舌』と言い、舌の筋力が低下しており、舌の位置が低下しているのです。『低位舌』の人はものを飲み込む筋力が低下しているのでご飯が食べるのが遅かったり、むせやすくなったりします。

あいうべ体操

では、舌位置を正しくするために必要な運動が『あいうべ体操』があります。この運動は口呼吸を鼻呼吸に変えていくのに役立つ顔や舌の運動です。基本的には口を大きく『あ、い、う』の発音の形に動かし、『べ』で舌を大きく前に出す運動です。これを毎日朝昼晩に10回ずつ行うことで筋肉を鍛えることが出来ます。『あいうべ体操』を行って顔面の筋肉エクササイズを行うことが効果的とされていますので是非ためしてください。

睡眠時の呼吸

他に気を付けるべき人は夜寝ている時にいびきをかいている人は口呼吸になっています。中には睡眠時無呼吸になっている方もいるかもしれません。日中の眠気や疲労感、集中力の低下が自覚している場合は要注意です。睡眠時間が十分に取れていたとしても子供でもいびきをかいている場合はきちんと呼吸ができずに脳機能の成長に十分な酸素が行き渡っていない可能性があるので注意が必要です。ただでさえ、近年では子供の睡眠時間が短くなっている傾向にあるので、睡眠の質にもこだわらないといけません。睡眠不足が学業やスポーツなどの集中力や能力の低下と関連しているとの報告もあります。

睡眠時無呼吸の治療法としては寝ている間に装着するマウスピースやCPAP療法としてマスクを着けて機械で圧力をかけた空気を鼻から気道に送り込み、無呼吸を解消する方法があります。心配な人はお医者さんに相談してみてください。

歯科医師 澤崎 孝平