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インプラントは医療費控除の対象?条件・金額・申請方法を歯科医師が解説【2026年最新】
インプラント治療は、失った歯の機能や見た目を回復できる治療法として、多くの方に選ばれています。一方で、「費用が高い」「本当に必要なのか」「少しでも負担を減らせないか」 といった不安や疑問を感じる方も少なくありません。
特に気になるのが、「インプラント治療は医療費控除の対象になるのか」という点です。
「医療費控除を使えばいくら戻ってくるの?」
「どこまでの費用が対象になるの?」
「申請は難しいの?」
といった疑問を持つ方は年々増えています。
結論から言うと、インプラント治療は条件を満たせば医療費控除の対象になる場合があります。 ただし、すべての費用が対象になるわけではなく、控除の可否や金額は治療内容や目的によって異なります。
この記事では、歯科医師の視点から、
- インプラント治療が医療費控除の対象になる条件
- 実際に戻ってくる金額の目安
- 控除できる費用・できない費用の違い
- 医療費控除の申請方法と注意点
を、2026年最新の情報に基づいてわかりやすく解説します。
インプラント治療を検討している方や、すでに治療を受けた方が「損をしないため」に役立つ内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
インプラント治療と医療費控除の基本をわかりやすく解説

インプラント治療は、失った歯の機能を回復するための高度な歯科治療です。見た目や噛む力を回復できる一方で、自由診療となるケースが多く、治療費が高額になりやすい特徴があります。
そのため、「インプラント治療は医療費控除の対象になるのか」という疑問を持つ方は少なくありません。
医療費控除は、一定額以上の医療費を支払った場合に税負担を軽減できる制度です。インプラント治療のように高額な治療を受けた場合、この制度を正しく理解することで、経済的な負担を抑えられる可能性があります。
まずは、医療費控除の基本とインプラント治療の費用の考え方から整理していきましょう。
そもそも医療費控除とは何か?
医療費控除とは、1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費が一定額を超えた場合に、所得税や住民税の負担が軽減される制度です。
自分自身だけでなく、生計を同じくする家族の医療費も合算できる点が特徴です。
原則として、年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた場合に控除の対象となります。 控除額は、支払った医療費から保険金などで補填された金額を差し引いたうえで計算され、確定申告によって申請します。
つまり、インプラントのように高額な治療を受けた年は、医療費控除を活用することで税負担を軽減できる可能性があります。
インプラント治療はなぜ高額になりやすいのか?
インプラント治療が高額になる理由は、治療内容の高度さと使用する材料・設備にあります。
インプラントは、顎の骨に人工歯根(チタン製など)を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。外科手術を伴うため、精密な診断、専門的な技術、専用の器具や設備が必要になります。
また、治療は一度で完了するものではなく、
- 精密検査(CT撮影など)
- 手術
- 骨造成(必要な場合)
- 上部構造(人工歯)の作製
- メンテナンス
といった複数の工程を経て行われます。
さらに、日本では多くの場合、インプラント治療は保険適用外(自由診療)となるため、費用が数十万円から100万円以上になるケースも珍しくありません。
インプラントは医療費控除の対象になる?判断基準を解説

インプラント治療は高額になりやすいため、「医療費控除の対象になるかどうか」は多くの方が気になるポイントです。
結論から、インプラント治療は治療目的であれば医療費控除の対象になる可能性が高い一方で、美容目的の場合は対象外となることがあります。
ここでは、医療費控除の対象になるかどうかを判断する基準を、歯科医師の視点からわかりやすく解説します。
医療費控除の対象になるケース
インプラント治療が医療費控除の対象になるのは、主に「機能回復を目的とした治療」である場合です。
具体的には、次のようなケースが該当します。
- 虫歯や歯周病などにより歯を失ったため、噛む機能を回復する目的でインプラントを行った場合
- 咀嚼機能や発音機能の改善を目的とした治療
- 医師が医学的に必要と判断した治療
- 入れ歯やブリッジの代替として行われた治療
これらは「治療行為」とみなされるため、インプラントの費用だけでなく、検査費用や手術費用なども医療費控除の対象となる可能性があります。
重要なのは、「見た目を良くするため」ではなく、「機能を回復・改善するため」の治療であることです。
多くのインプラント治療は、医学的な必要性が認められるため、医療費控除の対象となるケースが一般的です。
医療費控除の対象外になるケース
一方で、インプラント治療であっても、すべてが医療費控除の対象になるわけではありません。
特に注意が必要なのは、次のようなケースです。
- 健康な歯を抜いて、見た目を良くする目的でインプラントを行った場合
- 審美目的(美容目的)を主とした治療
- 医学的な必要性が認められない処置
- 治療とは直接関係のない費用
たとえば、「見た目をより美しくしたい」という理由だけで行うインプラント治療は、原則として医療費控除の対象外となる可能性があります。
また、治療に付随するすべての費用が控除対象になるわけではありません。
具体的にどこまでが対象になるのかは、治療内容や目的によって判断されるため、不明な点がある場合は歯科医院や税務署に確認することが重要です。
インプラントの医療費控除で戻る金額はいくら?

インプラント治療で医療費控除を利用した場合、「実際にいくら戻ってくるのか」は最も関心の高いポイントです。
医療費控除で戻る金額は、治療費の全額ではなく、所得や支払った医療費の総額によって変わります。
ここでは、医療費控除の計算方法と、インプラント治療を例にした具体的なシミュレーションを紹介します。
医療費控除の計算方法を簡単に解説
医療費控除の基本的な計算式は、次のとおりです。
医療費控除額 =(1年間に支払った医療費 − 保険金などで補填された金額) − 10万円(または所得の5%)
控除額の上限は200万円です。
重要なのは、「控除額=戻ってくる金額」ではない点です。
実際に戻ってくる金額は、控除額に所得税率を掛けた金額となります。
たとえば、所得税率が20%の場合、
医療費控除額が30万円なら、
戻ってくる所得税は約6万円となります。
また、医療費控除は住民税にも影響するため、翌年度の住民税も軽減されます。
インプラント治療の具体的な計算例
ここでは、インプラント治療を受けた場合の具体例を見てみましょう。
例:インプラント治療費が80万円の場合
- 年間の医療費合計:80万円
- 保険金などの補填:0円
- 所得税率:20%
- 基礎控除額:10万円
医療費控除額
80万円 − 10万円 = 70万円
所得税の還付額(目安)
70万円 × 20% = 14万円
さらに、住民税も軽減されるため、実際の節税効果はこれよりやや大きくなります。
例:家族の医療費と合算した場合
医療費控除は、家族の医療費も合算できます。
- インプラント治療費:80万円
- 家族の医療費:20万円
- 合計:100万円
医療費控除額
100万円 − 10万円 = 90万円
所得税の還付額(目安)
90万円 × 20% = 18万円
このように、家族の医療費を合算することで、控除額が増えるケースもあります。
戻ってくる金額の注意点
医療費控除で戻ってくる金額は、
また、「治療費のすべてが戻る」と誤解されることがありますが、実際に戻るのは一部である点に注意が必要です。正確な金額を知りたい場合は、税理士や税務署、または確定申告のシミュレーションツールを活用すると安心です。
インプラント治療で医療費控除できる費用の範囲
インプラント治療で医療費控除を利用する際、「どこまでの費用が対象になるのか」は非常に重要なポイントです。
治療費だけでなく、検査費用や通院にかかる交通費なども、条件によっては控除の対象となる場合があります。
一方で、すべての費用が控除できるわけではありません。
ここでは、インプラント治療に関連する費用のうち、医療費控除の対象になるものとならないものを具体的に解説します。
控除対象になる費用(治療費・検査・薬など)
インプラント治療に関連して、医療費控除の対象となる主な費用は次のとおりです。
- インプラント埋入手術の費用
- 人工歯(上部構造)の費用
- 診察料・検査料(CT撮影、レントゲンなど)
- 麻酔費用
- 骨造成(GBR、サイナスリフトなど)の費用
- 処方薬の費用
- 治療に必要な再診料
- 入れ歯やブリッジなど、機能回復を目的とした補綴治療の費用
これらは、いずれも「治療目的」であるため、原則として医療費控除の対象となります。
インプラント治療では複数の工程に費用が分かれることが多いため、領収書や明細書を保管しておくことが重要です。
控除対象にならない費用(美容目的など)
一方で、インプラント治療に関連していても、次のような費用は医療費控除の対象外となる可能性があります。
- 見た目の改善のみを目的とした治療
- ホワイトニングなどの審美歯科治療
- 治療に直接関係のないオプション費用
- 美容目的の補綴物(特別な素材の選択など)
- 通院のためのタクシー代(原則)
ポイントは、「医学的に必要な治療かどうか」です。
機能回復を目的としない処置は、医療費控除の対象外と判断されることがあります。
交通費・付き添い費用は控除できる?
意外と見落とされやすいのが、通院にかかる交通費です。
医療費控除の対象となる交通費は、原則として「公共交通機関」を利用した場合に限られます。
控除対象となる例:
- 電車代
- バス代
控除対象外となる例:
- 自家用車のガソリン代
- 駐車場代
- 高速道路料金
ただし、症状や身体状況により公共交通機関の利用が困難な場合には、タクシー代が認められるケースもあります。
また、患者本人が通院できない場合に付き添いが必要となるケースでは、付き添いの交通費が控除対象となる場合もあります。
医療費控除の申請方法|確定申告の流れ

インプラント治療で医療費控除を受けるためには、確定申告が必要です。
「手続きが難しそう」と感じる方も多いですが、流れを理解すればそれほど複雑ではありません。
ここでは、医療費控除を申請するための準備から申告までの流れを、わかりやすく解説します。
必要書類と準備するもの
医療費控除の申請に必要な主な書類は、次のとおりです。
- 医療費控除の明細書
- 源泉徴収票(会社員の場合)
- 医療費の領収書(原則として提出不要だが保管が必要)
- 保険金などの支払通知書(生命保険・医療保険など)
- マイナンバー関連書類
- 確定申告書
現在は、領収書の提出は不要となっていますが、税務署から求められた場合に備えて、5年間の保管が必要です。
また、医療費控除の明細書には、
- 医療機関名
- 支払った医療費
- 補填された金額
などを記載します。
確定申告の具体的な手順
医療費控除の申請は、次の流れで行います。
- 1年間に支払った医療費を集計する
- 保険金などで補填された金額を差し引く
- 医療費控除の明細書を作成する
- 確定申告書を作成する
- 税務署へ提出する(e-Taxも可)
会社員の場合でも、医療費控除を受けるには確定申告が必要です。
なお、確定申告の期限は、原則として翌年の2月16日〜3月15日です。
また、過去5年分までさかのぼって申請できる点も覚えておきましょう。
会社員でも申請できる?
会社員の場合、通常は年末調整で税金の精算が行われるため、「確定申告は不要」と思われがちです。
しかし、医療費控除は年末調整では反映されないため、会社員でも確定申告が必要になります。
つまり、
- インプラント治療などで高額な医療費を支払った場合
- 家族の医療費を合算する場合には、会社員でも確定申告を行うことで税金が戻ってくる可能性があります。
確定申告は、税務署の窓口だけでなく、オンライン(e-Tax)でも手続き可能です。
最近では、スマートフォンから申請できる仕組みも整っており、以前より手続きのハードルは下がっています。
インプラント治療を受ける前に知っておくべきポイント
インプラント治療は、歯を失った場合の有効な治療法ですが、費用や治療期間、医療費控除の仕組みを理解せずに進めてしまうと、「思っていたより負担が大きかった」と感じることがあります。
治療を受ける前に、医療費控除を含めた費用面や治療計画を把握しておくことが大切です。
ここでは、インプラント治療を検討する際に知っておきたい重要なポイントを解説します。
医療費控除を前提に治療計画を立てる重要性
インプラント治療の費用は、治療内容や本数、骨造成の有無などによって大きく変わります。
そのため、治療を始める前に「総額でいくらかかるのか」を把握しておくことが重要です。
医療費控除は、1年単位で計算される制度です。
そのため、治療費の支払い時期によっては、控除額が変わる可能性があります。
たとえば、
- 複数本のインプラントを同じ年にまとめて行う
- 他の医療費と合算できる年に治療を行う
といったケースでは、医療費控除の効果が大きくなることがあります。
ただし、医療費控除だけを目的に治療時期を調整するのではなく、口腔内の状態や治療の必要性を優先することが大切です。
治療計画については、歯科医師と十分に相談したうえで決めるようにしましょう。
歯科医院選びで確認すべきこと
インプラント治療は高度な技術を要するため、歯科医院選びも重要なポイントです。
医療費控除の観点からも、次の点を確認しておくと安心です。
- 治療内容と費用の内訳が明確に説明されているか
- 見積書や明細書を発行してもらえるか
- インプラント治療の実績や経験があるか
- 治療後の保証やメンテナンス体制が整っているか
- 医療費控除について質問できる体制があるか
特に、医療費控除を申請する際には、治療費の明細が必要になることがあります。
そのため、費用の内訳がわかる資料を提供してくれる歯科医院を選ぶことが望ましいといえます。
また、インプラントは治療後のメンテナンスが重要な治療です。
長期的な視点で、安心して通える歯科医院を選ぶことが、結果的に満足度の高い治療につながります。
よくある質問(FAQ)|インプラントの医療費控除Q&A

インプラント治療と医療費控除については、多くの方が同じような疑問を持っています。
ここでは、患者さんからよく寄せられる質問を、歯科医師の視点でわかりやすく解説します。
インプラントはすべて医療費控除の対象ですか?
結論として、インプラント治療はすべてが医療費控除の対象になるわけではありません。
噛む機能の回復や治療目的で行われる場合は、医療費控除の対象となる可能性が高い一方、見た目の改善のみを目的とした治療は対象外となることがあります。
つまり、「治療目的かどうか」が判断基準となります。
多くのインプラント治療は医学的必要性があるため、原則として医療費控除の対象になるケースが一般的です。
分割払い・デンタルローンでも医療費控除できますか?
分割払い(デンタルローン)を利用した場合でも、医療費控除の対象になる可能性があります。
ポイントは、「実際に支払った金額」ではなく、「治療費として確定した金額」が対象になるかどうかです。
一般的には、
- ローン契約を結び、治療費が確定している場合
→ その年の医療費として控除対象になる可能性があります。
ただし、利息や手数料は医療費控除の対象外となるため注意が必要です。
詳細は契約内容によって異なるため、税務署や税理士への確認をおすすめします。
家族のインプラント費用も合算できますか?
医療費控除は、自分自身だけでなく、生計を同じくする家族の医療費も合算できます。
対象となる家族には、配偶者や子ども、親などが含まれます。
たとえば、
-
- 自分のインプラント治療費
-
- 配偶者の治療費
-
- 子どもの矯正治療費
などを合算して申告することが可能です。
- 子どもの矯正治療費
合算することで医療費の総額が増え、控除額が大きくなる場合があります。
過去のインプラント治療費も医療費控除できますか?
医療費控除は、過去の分についても申請できる場合があります。
原則として、確定申告は過去5年分までさかのぼって申請可能です。
たとえば、
-
- 3年前にインプラント治療を受けた
-
- 当時は医療費控除を申請していなかった
という場合でも、条件を満たせば還付を受けられる可能性があります。
- 当時は医療費控除を申請していなかった
ただし、領収書や明細書が必要になるため、資料が残っているか確認しましょう。
まとめ|インプラントの医療費控除を正しく活用しよう
インプラント治療は、失った歯の機能を回復できる一方で、費用が高額になりやすい治療です。しかし、条件を満たせば医療費控除を活用することで、税負担を軽減できる可能性があります。
この記事で解説したポイントを、あらためて整理します。
インプラントの医療費控除で押さえておきたいポイント
-
- インプラント治療は、機能回復を目的とした治療であれば医療費控除の対象になる可能性が高い
-
- 戻ってくる金額は、治療費の全額ではなく、所得や税率によって異なる
-
- 治療費だけでなく、検査費用や薬代、条件によっては交通費も控除対象になる
-
- 医療費控除を受けるには、確定申告が必要
-
- 過去5年分までさかのぼって申請できる場合がある
医療費控除の仕組みを正しく理解することで、インプラント治療の経済的な負担を軽減できる可能性があります。
歯科医師からのアドバイス
インプラント治療を検討する際は、費用だけでなく、治療内容や長期的なメンテナンスも含めて考えることが大切です。
また、医療費控除はあくまで税制上の制度であり、治療の必要性や適切な治療時期は、口腔内の状態によって異なります。
治療費や医療費控除について不安がある場合は、歯科医院でのカウンセリング時に相談することをおすすめします。
治療内容や費用の見積もりを事前に確認することで、安心して治療を進めることができます。
インプラント治療をご検討中の方へ
インプラント治療は、一人ひとりの口腔内の状態によって、最適な治療方法や費用が異なります。
当院では、治療内容や費用について丁寧に説明し、患者さんに納得いただいたうえで治療を進めています。
「インプラント治療が自分に合っているのか知りたい」「費用や治療期間について詳しく知りたい」という方は、お気軽にお電話または無料メール相談にてご相談ください。
歯科医師:林 尚史
<経歴>
- 1988年 福岡県立九州歯科大学 卒業
- 1992年 林歯科医院 開設
<資格・所属学会>
- 日本歯周病学会 歯周病専門医・指導医
- 日本臨床歯周病学会 指導医・認定医
- 日本臨床歯周病学会 歯周インプラント指導医・認定医
- 第61回秋季日本歯周病学会 最優秀臨床ポスター賞受賞
- 日本口腔インプラント学会 インプラント専門医
- アメリカインプラント学会(AAID) 専門医
- 国際口腔インプラント学会 認定医
- 日本顎咬合学会 認定医
