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患者様に向けた
歯科情報のご提供
ブログ歯の豆知識
歯科の問診票について
こんにちは林歯科医院スタッフ長谷川です。
高血圧や糖尿病の持病のあるかた、血液サラサラのお薬や骨粗しょう症のお薬を飲んでいるかた。歯医者さんを受診されたときに、そのことをお伝えいただけているでしょうか。
「病院ならともかく、歯医者さんでそこまで言う必要はないだろう」
「あまり持病のことは言いたくない」
と思う方もいるかもしれませんが、それはとても危険です。安心・安全な治療のために、持病やお薬のことをぜひ私たちにお教えください。
なぜ伝えないといけないの?
先生からの持病やお薬についての問診、「歯科治療には関係ないでしょ?」と思っていたりしないでしょうか。
Patient Question
歯医者さんの問診票
「いま治療中の病気はありますか」、「服用している薬はありますか」
→実はあるんですけど、歯医者さんにそこまで詳しく伝える必要あるのかしら?
Doctor Answer
ぜひお伝えください。
というのも、患者さんの持病やその治療のために飲まれているお薬は、歯科治療-とくに抜歯やインプラントなどの外科治療に影響するのです。歯科側で把握しないまま治療を進めると、取り返しのつかない事態になることもあり得ます。
とても大切な情報です。歯医者さんに行くと、持病や服薬について問診票に記入したり、先生や歯科衛生士さんから「治療中のご病気や飲んでいるお薬はありませんか」と聞かれますよね。そのとき、きちんと歯科にお伝えいただけているでしょうか。
「〇〇の薬を飲んでいるけど、歯科治療には別に関係しないだろう」「持病についてはあまり言いたくない」と思い、お話しいただけない方もなかにはいらっしゃるようです。しかし、病気やお薬によっては、歯科が知らないまま治療を進めてしまうと、生命の危険が生じたり、治療後に痛みや腫れが続いたり、治りが悪くなったりと、患者さんが苦しい思いをされることがあります。そこで、持病やお薬が歯科治療とどう関係するのかをお話ししたいと思います。
病気やお薬の情報が大切になるのは、抜歯やインプラントなどの外科的な治療を受けられるときです。
歯の治療における影響のある病気やお薬
いろいろな病気やお薬が影響するのですが、患者様が服用されているお薬でよくあるものは、
- 高血圧症とそのお薬
- 血栓症と血液サラサラのお薬
- 骨粗しょう症とそのお薬
- 糖尿病とそのお薬
- 自己免疫疾患などの方が服用するステロイド剤
などです。
今回は高血圧症のお薬を服用の場合について説明させていただきます。
高血圧症と歯科治療について
高血圧症の方が飲んでいるお薬は「降圧薬」といいます。降圧薬にはいろいろ種類があり、それぞれ作用の仕方も違いますが、その目的は同じで「血管にかかる圧力を下げる」ことです。たとえばカルシウム拮抗薬は、血管の収縮を抑えて血液の通り道を広くすることで、血管にかかる圧力を下げる働きがあります。
歯科治療とどう関係する?
誰にでも起こる「白衣性高血圧」
血圧は痛みやストレスを感じると高くなります。痛みやストレスを感じると、血圧をコントロールするホルモンのようなもの(カテコールアミン)がたくさん出て、血圧を上げるのです。歯医者さんでチェアに横たわったときや、麻酔の注射をしてもらうとき、抜歯の治療を受けるときは緊張しますよね。このとき体はストレスを感じて、血圧が上がっています。これは普段血圧が高くない方にも起こる現象で、「白衣性高血圧」と呼ばれます。脳の血管が破れてしまうことも⋯!
高血圧症の方は、治療時の緊張でさらに血圧が上がります。血圧が上がると心臓がドキドキしますが、それよりも怖いのは脳の血管への影響です。内圧が上がりパンパンになった血管が破れ、脳出血(高血圧脳症)を起こしてしまうことがあるのです。こうなると救急搬送が必要となります。
患者さんへ歯科からのお願い
治療時には服薬中かをお教えください。万一のトラブルを避けるため、高血圧症の方、お薬を飲んでいる方は、必ずお伝えくださぃ。受診前には、通常通りお薬を服用することもお忘れなく。ご体調を見ながら治療を進めます。
血圧が高めの患者さんには、ご体調を見ながら治療を進めます。チェアに上がったときや麻酔の注射をするとき、実際に抜歯などの外科治療をするときなどに、血圧計で血圧を測りながら進めていきます。緊張により血圧が上昇しているなら、すぐに処置を行うのではなく、落ち着くまで時間をおきます。ですので、治療にはお時間がかかります。ただ、時間をおいても血圧が上昇したままなら、急ぐ治療でなければ、治療を延期させていただくこともあります。
持病やお薬を服用されている患者様は、問診票にご記入もしくは当院スタッフにお知らせ願います。
引用元:2022.6 nico『ニコ』
スタッフ 長谷川
