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歯科情報のご提供

噛ミング30で健康的に

歯と口の健康は、全身の健康とも深い関わりがあり、毎日の生活の中で食べたいもの、美味しいものを食べ、楽しく話せるのは歯と口の健康が保たれているからです。

80歳で20本歯を残す「8020(ハチマルニイマル)運動」を聞いたことがる方も多いと思いますが、それとは別に「カミングサンマル(噛ミング30)運動」という言葉があります。

「噛ミング30」とは、食育を推進するためのキャッチフレーズで、ひとくちで30回以上噛むことを目標とし「食べ方」を通してより健康的な生活を目指そうというものです。

噛むことは良いことがたくさんあります。

 

①肥満防止

早食いの人ほど肥満傾向にあると言われています。よく噛むと満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐことができます。よく噛むことは二型糖尿病や肥満の防止・改善にもつながります。

②唾液の分泌、味覚の発達を促す

よく噛むことで唾液の分泌が促されます。唾液には口の中の細菌を洗い流し虫歯や歯周病を予防する働きがあります。また、唾液に含まれるアミラーゼという酵素がでんぷんを分解し、消化吸収を助け、さらに味覚が発達してよく味わえるようになります。

③ガンを防ぐ

唾液に含まれる酵素には発がん性物質の発がん作用を消す働きがあると言われています。

④脳の活性化

よく噛むと脳にいく血液量が増え、脳の活性化になります。

⑤全身の体力向上とストレス解消

よく噛むことで力が湧き、心の満足感が得られストレス防止になります。

 

でもなかなか30回噛むのは難しいですよね。そこで実践の工夫を紹介します。

 

1、一口で食べる量を減らす

多くの人は、一口で噛む回数は量によって変わらないという研究結果があります。なので、一口の量を減らせば、噛む回数を増やすことができます。

2、食事の時間に余裕を持つ

毎日忙しく時間に追われてしまうと、早食いになってしまいがちです。出来る限り食事の時間をゆっくり取り、噛む回数を増やしましょう。

3、食材は大きく、厚めに切る

食材を一口大に切ると、飲み込める大きさまで噛むようになります。なので自然に噛む回数も増えます。みじん切りや千切りよりも、乱切りなど大きめに切りましょう。

4、歯応えのある食材を選ぶ

食物繊維の豊富な食品(ごぼう、れんこん、たけのこなど)、ナッツ類(アーモンド、くるみなど)、こんにゃくなどの食品を選び、火を入れる際も調理時間を短くして歯応えを残しましょう。

5、薄味にする

薄味にすると、食品本来の味を味わおうとするため、よく噛むようになります。

 

歯科衛生士 矢島