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患者様に向けた
歯科情報のご提供

2025年問題とオーラルフレイル

突然ですが「2015年問題」という言葉はご存知ですか?

内容は分からなくても聞いたことある人は多いと思います。

最近テレビでも取り上げられる話題です。

細かくは調べてもらえればいいかと思いますが、団塊の世代が後期高齢者になることで日本の高齢化がより進むというものです。我々若い世代が支援する負担が増えることが予測されます。

では「オーラルフレイル」ということはご存知ですか?

「Frailty 衰弱・老衰」などの意味で使われる「フレイル」という言葉に「Oral 口腔」を付け足したもので、歯科界で話題になっている「口腔内の衰え」という言葉です。

この口腔内の衰えが進むことで、食事が困難になり、口腔内の臭いや見た目が気になり、嫌になって人と会うことを遠慮するようになり、人と喋ることも億劫になり社会的に孤立するというものです。

食事が美味しくなくなり、人と会うのも嫌になりそんな人生を歩んでしまうと活力がなくなり、最終的には老衰がすすみ、寝たきりになる可能性が高いです。

逆に口腔内の衰えが起こらず、毎日おいしく食事ができ、積極的に人と会い、お喋りを楽しんでいる人は健康的な毎日が送れてることでしょう。それほど口の中の健康を保つことが、健康的な生活に直結しています。

若い世代の人は歯医者にクリーニングに行って「歯科検診」を受けることが当たり前になっている人も多いですが、高齢者の方にとってはまだまだ「歯医者は痛くなった時、困った時に行くもの」という考えの方は多いです。高齢者の患者さんでボロボロの口の中の人はまだまだ多く、また「持病がある」「通院手段がない」など問題が多くその後の治療が困難な場合が多いのが現状です。

2025年にもなるとこのような人がもっと増えると思います。そのため早くに受診し、しっかりとした治療を行い、健康な口の中を保つことがとても大事です。歩くことすら困難になるくらい老衰し、口の中もボロボロですと臭いの原因にもなるし健康的な生活を送れているとは思えません。自分の父母、祖父母が明るく生活しているのと、寝たきりの状態で介護が必要な状態とでは周りにいる人の幸せレベルに違いが出てくると思います。日本はこれから高齢社会になっていきますが、身近な人に歯科検診を勧めて健康な口で老後を送れるようにしてみませんか。